ザ50回転ズ

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『50回転ズのギャー!! +15』

~10th Anniversary Edition~
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SPECIAL INTERVIEW
———
今回のCDデビュー10周年企画というのは、いつくらいに思いつかれたのでしょうか?
ダニー
「結成10周年自体は2、3年前にあったんですが、メジャーデビューから10年というのはポカーッと忘れてました。
で、5月くらいに気付いて、ワーナーに連絡を取って企画内容を話しましたね」
ドリー
「危うく11周年に突入するとこやった(笑)」
ボギー
「ほんま、そうやね(笑)」
———
全て忘れていたというのは、中々ヤバいですね(笑)。
ダニー
「『全て忘れていた』ってヤバい (笑)」
———
太字にしたいくらいです!
ダニー
「(笑)。でも、実際にバンドをやっていて年表立てて考えているバンドなんていないですから。転がっているうちに10年経つという感じですよね」
ドリー
「今やりたい事をやっているだけやからね」
ダニー
「昔の情報が無さ過ぎて、mixiで遡って調べてるくらいやから(笑)」
ボギー
「結成10周年は、まだ3人で把握していたけど、今回のメジャーデビュー10周年は…全て忘れていた!」
———
いや、だから太字になりますよ! でも、現在はワーナーから離れているのに10周年企画にワーナーが乗ってくれたのは単純に素敵ですよね。
ダニー
「それは、ありがたい事ですよね。『まぁ、しゃあないな〜!』という感じなんでしょうけど(笑)。」
———
当時、メジャーから話があったというのは、どんな感じでしたか?
ダニー
「当時の方が今より、メジャーは何かが違うという感じはあったかも知れない」
ボギー
「メジャー幻想は、まだ、あったかも」
ダニー
「まぁ、90年代後半から2000年代の頭でもインディーズのバンドがメジャーのバンドより売れていたりしたし、メジャーやから売れるなんていう夢は見てなかったかも」
ドリー
「出せるんやったら、どこでも良かったしね」
ダニー
「とりあえず、目の前のレコーディング資金を出してもらえるのは大きかったし、そこは『ワーナーさん、ありがとうございまーす!』という(笑)。今は、インディーズのバンドでもプロトゥールスを持っているけど、当時は高いものやったし」
———
レコーディング機材も10年前は、まだ高かったんですね。プロトゥールスなんて、昔はコーネリアスしか持ってないと思ってましたから(笑)。今は、みんなが普通に購入できるようになったんですもんね。
ダニー
「今より本当に高かったし、それがないとレコーディング仕事なんてできないくらいのモノやったから」
ボギー
「たしかに」
ダニー
「とにかく、人のお金でレコードを出せるのは大きかった」
ボギー
「そのワード、当時ダニーからよう聞いたわ(笑)」
ドリー
「僕ら、CD-Rでしか音源出せていなかったですから」
ダニー
「自分らでCD-Rに焼いて、無断で『Take Free!』と書いてレコ屋に置いていたような時期やから(笑)」
———
そんな環境から、いきなりワーナーという大きなメジャー会社からアルバムリリースというのは大きな変化とか大丈夫でしたか?
ダニー
「今回の10周年記念盤にはワーナーからの最初の2作入ってますけど、その間にワーナーで逢った人、ひとりかふたりやし」
ドリー
「よくメジャー行ったら、いきなりレーベルの人がたくさんライブ来てくれて、ありがたいって聞くけど、中には何もしてない人とかいるらしいから(笑)」
———
ライブを観てくれるのは嬉しいですけど、ライブ観ずに楽屋でボーっとしている人とか、たまにいますもんね!
ダニー
「(笑)。ステージ上とかステージ周りはスタッフいくらでも欲しいですけど、ステージ下はね、主にひとり立ち回ってくれる人いたら何とかなりますからね。今回のスタッフも、その時のスタッフですし。10年の隔たりは、感じないですね。まぁ、でも、ぶっちゃけ枚数も当時××くらいしかリリースされなくて、少なすぎてズッコけたなー!」
ドリー
「置いていない店ばかりやったから!」
ダニー
「まだ言うほどネットも盛んやなかったから、ネット通販で売れるわけでもなく、You Tubeで広がるわけでもなくて」
———
なるほど、何か時代を感じますね。改めて、今回資料を読んで驚いたのはメジャーファーストやのにサンフランシスコでレコーディングしているんですよね。これは、どういった経緯だったのですか?
ドリー
「メジャー契約が決まって、スタッフから『レコーディングしようぜ!』と言ってもらい、本当に『やったー!』やったんですよ。で、『大阪と東京どっちでレコーディングする?』ってなった時に、ダニーが『サンフランシスコでしょ!』と言って。そしたら、スタッフからは『予算がないから、渡航費はバイトして!』と言われて(笑)」
———
いい話ですね(笑)。全ての予算を加担やなくて、メンバーにバイトで予算を任せるって、音楽バブル以降のリアルな話でいいです。
ダニー
「まぁ、サンフランシスコ行きたかっただけなんですけど、日本でのちゃんとしたレコーディングを知らないのに、いきなり向こうのレコーディングなんてメチャクチャですよね! それもヴィンテージ機材しかないところで(笑)」
ドリー
「ボコボコのね(笑)」
ダニー
「日本からついてきてもらったエンジニアさんに紹介してもらったとこなんですけど、塗装工場の上にあるスタジオでね!」
ドリー
「防音設備がない!工場の音がまる聞こえ」
ボギー
「床もしっかりしていないから、物理的に、どうしても下を観て演奏をしてしまう(笑)」
ダニー
「コーヒーを床にこぼしたら、床のすき間から一階に漏れていたし(笑)」
———
どうしてもメジャーで、それも海外レコーディングというと凄いところでのイメージありましたが全然違いましたね(笑)。メンバーがバイトして予算を加担しても結局は、そういうスタジオやったというのが良いですね!
ダニー
「フワフワの壁とかがあるレコーディングスタジオだと緊張して、良い音を出せないですし(笑)。『ジャーン!』って鳴らしたら、『ギューン!』ってなるような場所で良かった!」
ドリー
「レコーディングのやり方も知らないから、ライブみたいなレコーディングやったしね」
ダニー
「歌以外をバーンと録音して、歌をバーンと録音して、コーラスをバーンと録音するみたいな! プロトゥールスも知らないし、ヘッドホンモニターでギターソロを重ねるとか基本的な事を全く知らなかったから。エンジニアさんがスタジオの人に『Maybe they can not! 』って、ずっと言っていたから(笑)」
ドリー
「(笑)。そんな中で録音は1週間とかか?!」
ボギー
「でも、中日があったから…」
ドリー
「中日というか、塗装工場の都合で休みがあったから。スタジオ行ったら一階の工場が閉まってるから入られへん(笑)!だから、5日間とかかな」
ボギー
「『結構、暇やな~!!』とか言っていたし(笑)」
———
異国の地で休みの日は、何をしていたのですか?!
ダニー
「ライブハウスの多さにビックリしたんですよ。ワンブロックごとにあるイメージ。だから、ガレージバンドのイベントに、よう行っていましたね」
ドリー
「サンフランシスコは、ガレージパンクの街ですから」
ダニー
「サンフランシスコはガレージの首都というイメージがあったので、憧れではありましたね。マミーズとかファントムサーファーズとか。ファントムサーファーズのマイクがやってたザ・ナイツというバンドのライブも良かったなぁ~!!」
ドリー
「ライブ中に剣を振り回すあのバンドね!」
ボギー
「天井を刺しとった(笑)」
ダニー
「伝説のバンド、ザ・クライムもいたし、お客さん40とか50やったけど楽しかったなぁ~」
———
後、個人的に気になるのは海外レコーディング中の食事なんですよ。やっぱり日本と違って、ご飯は豪快でしたか?!
ダニー
「もちろん…朝からピザ!」
ドリー
「コーラで一気に流し込んで!」
ダニー
「で、帰りはライブハウスへ寄ると!」
ボギー
「そりゃあ、楽しいわな(笑)」
ドリー
「伸び伸びしていた! レコーディング中に『やったー! 完璧やー!!』とかの声が入っているくらいやから(笑)」
ダニー
「でも、やっぱエエ音やし、『プロってスゲー!』と思っていた」
ドリー
「まぁ、でも、それはこっちの好きな音であって、『この音でメジャーから出せるのか?!』とは思ってたな」
ボギー
「たしかに」
———
今回、改めて1stアルバム「50回転ズのギャー!!」を聴き直したんですけど、やっぱスゲー音なんですよ。当時、ここまでの音を曝け出す若手はいなかったですから。
ダニー
「『ガシャー!!』ってしてましたし、その音を面白がってもらいましたよね。綺麗にまとまった歪みやったら違うでしょうけど、トゲだらけの歪みでしたから」
ドリー
「チューニング不安定、、というか狂ってるし(笑)」
ダニー
「スタジオの上を飛んでいた戦闘機の音も入っていたし(笑)。本人たちも面白がっていたけど、特に今はニーズ無いかもね(笑)」
ボギー
「寂しいことを言うな(笑)!」
ダニー
「ロックンロール未曽有の危機ですから、今は。今、こんな音のバンドは死滅しているでしょ」
ドリー
「インディーズにもいない」
ダニー
「ギリギリの世代ですよ、俺らが」
ドリー
「2000年頭にガレージブームがあって、ちょうど落ち着いていた。バンドを結成したのが2004年やから、ぺんぺん草も生えていないところに雑草が生えてみたいな、それも、どくだみ草(笑)」
———
このリマスター盤は何かしらのきっかけになると思うんですよ。ロックンロール未曽有の危機ともいえる現代に、これを出すって事が。で、細かくリマスター盤の話にいく前に、どうしてもしておきたい話があるのですね。それはミュージシャンが、「海外と日本の音響設備が違う」必ず言うって事なんです。ざっくばらんに言うと、みんな「海外の方が、音が良い!」って言うやないですか。「電圧が違う」とか。やっぱり、そのあたりは、どれだけ音楽好き、ロックンロール好きでも音響って詳しくわからないですから。その辺りを海外レコーディングも海外ライブもしている3人に改めて聴きたいんです。
ダニー
「音エエよね」
ドリー
「湿度が少ないから、よく鳴るんちゃうかな」
ボギー
「電圧の問題だけではないと思う」
ダニー
「スピーカーも乾けばより音が鳴るんですよ。だから、ファーストアルバムのレコーディングはサンフランシスコに来て良かった」
ボギー
「アッパーな音が鳴るから」
ダニー
「明らかに他の盤とは抜けが違う。バカンスがてらで行ったけど(笑)、行っただけの音が鳴った」
ドリー
「単純に日本でも雨の日だと、音の鳴りが変わってくるんです」
ダニー
「傘や濡れた髪、それだけで音の鳴りは変わってきます。電圧だけやなくて、湿度とか、要は空気が違うのは大きいとサンフランシスコで思いました」
ドリー
「雑誌で『乾いた音』とか海外の音について書いてあったけど、それはサンフランシスコに行って、よくわかったね」
ボギー
「日本におるだけでは、わからなかった」
———
なるほど電圧とかだけじゃなくて、そんなに湿度や空気というのは音にとって違うんですね。よくライブでもリハーサルの時と音が全然違うとか言いますもんね、お客さんが増えただけで。後、さっきも聴きましたけど、やっぱ海外は食事の違いも絶対に大きいかなと。
ダニー
「さっきも言ったけど、大体ピザやから」
ドリー
「ハンバーグ」
ボギー
「サンドイッチ」
ダニー
「どれもデカい」
ドリー
「そう考えると、日本の食事って凄いですよ」
ダニー
「後、中華が多い」
ドリー
「ピザに飽きたら、中華」
ダニー
「だし感の無さ…。カルチャー含めて、そのパッケージ感…、そこから乾いた音が鳴るんでしょうね」
———
何か、変な説得力がありますね(笑)。
ダニー
「(笑)。まぁ、でも空気感でしょうね。イギリス行ったら、行ったで、また音の鳴りは違うやろうし」
ドリー
「あの乾いた音は、アメリカならではというか」
ダニー
「だから、もっと湿っているフィリピンやタイやインドネシアに行ったら、もっと湿った音が出そう。熱帯雨林な」
ボギー
「あ~、だから打楽器が向こうは多いんかもな」
ダニー
「アフリカやったら、乾燥してるからもっと抜ける音が鳴るかも。ケニアンパンクとか凄そうやん! ケニアンハードコアとか!! 対バンの牛盗んだりして(笑)」
———
(笑)。話が全くズレてきました!! それと驚きなのが、当時リリースツアーをやっていないんですよね。
ダニー
「レコード屋さんに置いてないから、広まってる気がしなくてリリースツアーも思いつかなかったですね(笑)」
———
でも、こんなインパクトあるタイトル無いと思うんですけどね。凄すぎて広まってしまうくらいのパワーがあるタイトルです(笑)。
ドリー
「エグみ凄すぎるでしょ(笑)」
ダニー
「今、思うと不思議なタイトルやな~。どうやって決めたんやったけ?!」
ドリー
「13曲とも曲調がバラバラ過ぎて、ひとつにまとめるタイトルが無かったんよ。で、サウンドが『ギャー!!』やったから、それしか表現しようが無いってなって、それにまとめた」
ダニー
「確かにムーディーさとかはないから、『50回転ズのトローン!!』ではないわな!」
ボギー
「そういうムーディーな音を出す人たちは、そういう発想がないから、そんなタイトル自体をつけへん!」
———
(笑)。ジャケットデザインもカラフルに見事に「ギャー!!」と表現したモノになっているんですよ。
ダニー
「デザインも自分らでやったから。天王寺のコンビニでコピーしたものを、天王寺の公園で切って貼っていたから。全然デジタルちゃうよな(笑)」
ボギー
「写真はフィルムやった?」
ダニー
「撮ってもらった写真をスキャニングして入稿していたわ。友達に撮ってもらっていたな」
———
ふつう、メジャーのファーストなら東京の大御所先生カメラマンとかも有り得るやないですか。
ダニー
「そんなのは全然ないです!小御所です!」
ドリー
「50回転ズらしいですけどね(笑)」
ダニー
「ほんまに、このバンドは細かい事を全て忘れるバンドなんで、ドリーが細かく覚えてくれていてよかった」
———
でも、さすがにメジャーファーストアルバムのタイトルをボーカルが覚えていないのには驚いています(笑)。
ドリー
「始めた当初はマネージャーがいなかったので、僕が全て管理していましたから」
ボギー
「『50回転ズのギャー!!』に関しては、『おもろいやん!!』って言って決まった事だけは覚えている!」
———
たしかにおもろいですけど(笑)。
ダニー
「メジャーっぽくない事を面白がっていたんですよ。インタビューもメチャクチャ言っていたし(笑)。まず最初に音の事ではなくて、バンド名ばかり聴いてきて、たいして音を最後まで聴いてくれないインタビューも当時は多かったので(笑)。まぁ、でも名刺代わりの1枚にはなったと思っていますね」
ドリー
「その前後でテレビに出る機会があったりして、次の作品からインタビューも確実に増えましたね」
ダニー
「一応、2005年にフジロックも『ルーキー・ア・ゴーゴー』のステージに出ていたんやけどね」
ボギー
「他のバンドより、車から降ろす荷物が少なかったのだけ覚えている(笑)」
ダニー
「かさばる荷物はテントだけ! テントサイトの端っこで寝たのは凄く覚えている」
ドリー
「ステージが門の外やったから、別にチケットを持っていなくても観られたから、俺らの事は!」
ボギー
「その後のメジャーファーストレコーディングは海外やけど、自費で行っているし…」
ダニー
「中々の大型新人…、いや超小型新人!(笑)」
ドリー
「色んな人を巻き込んで、真剣にふざけるのは楽しかったけど」
ダニー
「大人を悪い奴やと、思い込んでいたから。失礼もたくさんしていたと思うし…。不徳の致すところです(笑)!」
ドリー
「(笑)。でも、生意気な時代もあったから、今があるので、それはそれでよかったかなと」
———
さぁ、ようやく、ここになって今回のメジャーデビュー10周年記念企画であるファーストアルバム「50回転ズのギャー!!」のリマスター盤についても深くお聴きしていきたいと思います。改めて、音響素人にもわかるように、リマスターという意味を、なるべくわかりやすく教えて頂きたいなと思います。
ダニー
「え~っと、まずはメチャクチャ、メジャーっぽい音にしようかと考えていたんです。それはリマスターではなくて、リミックスをして」
———
すみません、よくリミックスもリマスターも言葉としては聞くのですが、その違いも改めて教えてもらえますか?
ダニー
「レコーディングをマイク10本くらい使うとしますよね。ドラム3本、コーラス2本、ギター3本、ボーカルとベース1本ずつとか。それをミックス卓にぶっこんで、それぞれの音を調整するのがミックス。で、ミックス終了後に左右のステレオになってから音量なんかを曲単位で調整するのがマスタリングなんですよ。そもそも実は最初、リミックスをしようと思っていたんです。そしたら、何と、そのテープが無くなっていて! なので、リマスタリングするしかなかったという(笑)」
———
え~っ!!(笑)。そういう理由やったんですね! やっぱり、どれだけ音楽が好きでもリミックスとリマスターの違いとか音響って、ようわからないやないですか。でも、今回のリマスターって10年前の最初の音源と比べても明らかに音が違うんですよ! 凄いんです。
ダニー
「やったー! それは嬉しい!! 聴き比べても、ようわからんリミックスとかリマスターとかが多いので、今回は明らかにちゃんと音の違いがわかるリマスターをしたかったんです。まぁ、テープが無いのでリミックスは出来ないというのはあったんやけど(笑)。マスタリングって普通のレコーディングでも1日もありゃ出来るんです。でも、時間をかけたくて2日間に設定していたら、結局延長戦に突入して気が付いたら2週間…14日間やってました(笑)」
———
めちゃくちゃ延長戦し過ぎでしょ!
ダニー
「(笑)。最初何パターンか音の方向性があって、それを1本に最後研ぎ澄ましていくというかんじの作業で。とにかく納得いくまで、突き詰めたかったんです。2日目終了時点のだと絶対後悔していたと思う。立ち合いは僕ひとりだったんですけど、メンバー3人全員目指している音の方向は一緒やから。その共有があるから、メンバーのイメージを越えてビックリさせたかった(笑)。メンバー相手に張り切るみたいな。『これでいーんじゃねーの!』とハードルを無意識に下げてしまうのが一番怖くて、抑止弁としてメンバーを利用しました(笑)」
ドリー
「まぁ、でも普通はマスタリングって1日なんですけどね(笑)」
ダニー
「何度も言うけど、2日にするだけで長いので、それが2週間…14日間やから(笑)。どれだけエンジニアさんやスタッフに謝ったか! 今回のはリマスター盤なんで別モンとは言わないけど、明らかに最新盤なんですよ」
———
10年前の若々しい荒々しさを、成熟したはずの10年後に軽く超えるって凄いと思うんです。音を聴けば、この凶暴さ荒々しさ生々しさがエグいくらいに伝わりますから。
ドリー
「聴き比べたら、2006年盤が、ちょっとデジタルに聴こえるんですよ」
———
海外とはいえ、あんな原始的に録音した盤がデジタルに聴こえてしまうって凄いですよ…。
ダニー
「たしかにデジタルに聴こえる、聴こえる。わかるわ。もちろん2006年盤には納得しているし、当時最強の出来やったけど、今2016年は、この音じゃないなと。12日間延長した甲斐はあったし、聴き手との距離感も近づいた。息かかりそうなくらい、距離が近づいている。口臭がにおう位(笑)」
ボギー
「4Dちゃうかってくらい(笑)。さっきダニーも言うていたけど、3人とも耳多分一緒なんで、感想も一緒ですよ」
ダニー
「10年間同じものを聴いてきてるから、このリマスター盤を作った時に10年の意味が出ている」
ドリー
「それでも違いを出すのは相当難しいだろうと期待しつつも、心配していた」
ダニー
「一応、最初の2日間が終わって一旦大阪の家に帰ってパソコンでもオーディオでも聴いて、ドリーの家に行ってドリーのプレイヤーでも聴いたら、『もうちょっと攻められるな…』となった。エンジニアさんに気を遣いながら『もうちょっと攻めたいです…』と言ったら、即答で『エエで!』と言ってくれて! リマスターだけなのに一生モンのが出来た。逆にリミックスからやったら、こんな音になってなかった」
ドリー
「テープが残っていたらフェーダー(つまみ)からイジれたし、それは作業としては大きいけど、今回は、これで良かったと思う。お楽しみ企画ではなく、聴けるアルバムになっている。凶暴になって良かった。まぁ、元々凶暴ではあったけど(笑)」
ダニー
「これ以上イジるとノイズになるくらい攻めたから」
ドリー
「凄いモン出来たよ」
———
「50回転ズのギャー!!」だけやなくて、その11ヶ月後にリリースされたミニアルバム「1・2・3・4!!」(2006年12月発表)までリマスタリングされて、その5曲含み、ボーナストラックは最大15曲入っとります‥。
ドリー
「ボーナストラックの方が多い(笑)」
ダニー
「『1・2・3・4!!』も激ヌケしていて、めちゃくちゃ良いんですよ! まぁ、ボーナストラックは全部入れた感じです(笑)」
ドリー
「メジャーデビュー前の自主制作CD-Rで300円3曲入りとかも入れていますからね」
ダニー
「家を掃除していて、昔の音源が出てきたから、備忘録として入れている(笑)。聴いいたことがない人も多いので」
ドリー
「自分たちも持ってなくて、2枚目の自主制作盤『50回転ズの逆襲』は、友達から今回借りたから(笑)」
ボギー
「すぐ、友達に当時あげていたからな(笑)」
ダニー
「『50回転ズのギャー』だけという13曲の方が美しかったかもしれんけど、この盛りだくさん感が俺らにはふさわしいな」
ドリー
「ゴッチャリ感!」
ダニー
「CDに収録できる限界の73分ビッチビッチ!」
ドリー
「こんだけ入れても収まったんやね(笑)」
———
まぁ、単純に2006年のファーストアルバム「50回転ズのギャー!!」と2016年のリマスターアルバム「50回転ズのギャー!!」を聴き比べて欲しいんですよ。音に詳しくない人間でも、絶対に楽しめるし、絶対に興奮するので。
ダニー
「このリマスターは、より2016年の日本っぽい抜け感が出ているんですよ。凶暴な日本人の音になっている。勝負の相手は2006年の自分だったし、そこで負けたら解散した方がいい。結果10年分の実力差を出せているし、圧倒的に勝てた。10年間でプロデュース能力も培われたのかも。かっこ悪くなく転がってこれたんでしょうね」
———
まさしく、その通りです。この約1万字インタビューは是非とも楽しんで読んでいただきたいですが、結局は音を聴くのが一番なんで是非ともリマスター盤を聴いてください! とにかく長時間インタビュー、お付き合いありがとうございました!!
ダニードリーボギー
「ありがとうございました~!!!」
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